2016年、熊本地震がきっかけで、かつてのPOPシンガーソングライター「大江千里」さんと繋がりができた。地震の後の復興応援イベントへの出演依頼を、俺が直接メールしたことに始まる。
その後、めでたく(とは相応しくない言葉だが)熊本でのライブ出演をしていただくことができた。その一連の模様がこの「ブルックリンでジャズを耕す・52歳から始める一人ビジネス」KADOKAWA に収められている。
これ、今や、俺の愛読書になっている。
巧みな言葉の選び方一つで、情景の明暗や色までも浮かび上がらせている。人の気持ち、さらには愛犬「ぴ」の心情までも。
NYでは、タクシーに知らないもの同士の相乗りは常識みたいだ。ほんの2、30分の間でも面倒くさがらずにコミュニケーションをとっている映画でもよくあるシーン。言葉のピンポンを受け取ってはウィットとともに投げ返す。言葉を受け取ってから投げかえすまでの心情がまるで自分の脳みその動きのように捉えられる。
愛犬のさりげない動きを「二度と戻ってこない人(犬)生の必死さ」と解釈している。そうだよな、動物って本能で最大の力でその時々を生きているんだよなって、俺も新ためて教えてもらうこともできる。
毎朝、俺のトイレ時間。時には半ページぐらいの世界に、NYの街並みを想像し、一人で生きる人の優しさ、強さを感じ取って、言葉を美味しと認識させてくれて、まだまだ残された思考の可能性に励まされている。
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